学習障害で誤解されやすい事と求められる支援の方針

からだづくり

はじめに

先日、研修に参加しました。そのまとめになります。

講師は河野俊寛さん

書籍も出されている、学習障害のプロ中のプロです。

河野俊寛さんについて

この記事を読んでほしい方

・就学前~小学校低学年の子どもと関わることのある方

・字を読む・書くのが苦手な人、そしてその人と関わることのある方

・学習障害について、ちょっとでも知りたい方

学習障害(LD)とは

定義

基本的には全般的な知能発達に遅れがないものの、「聞く、話す、読む、書く、計算する又は推論する」能力のうち特定のものの習得と使用に著しい困難を示す様々な状態を指します。

研修では、8割以上は、「読み・書き」の困難さと考えてよいとのことでした。

※一部、計算の苦手な方もいるにはいます。

どんな症状?

非常にざっくり言ってしまうと、

速く・正確に読み書きができない

ということです。

原因は?

残念ながら、今のところ分かってないです。

読み・書きが困難になるのは、「脳の発達の歴史の中で、どちらかというと最近のことだから」だそうです。

これは、以前読んだ本と一致していました。

完治するもの?

これも、残念ながら、難しそうです。

読み・書きともに速くなる、正確になるという改善はみられますが、同学年と比較して、同等になるということはほとんどないそうです。

関わる大人が注意しなければいけないこと

読み書きが速く・正確にできない
=理解できない ではない!

もう少し詳しく…

文字を読むというのには、段階が3つあります。

本やスマホなどで文字を見た時には

①目から情報を脳に(視覚処理)

②(脳の中で)音韻処理
ーーーーーーーーーーーーーーーー

③(脳の中で)意味を理解する

ということを自然としています。

LDの方が苦手なのは、①②のみ!

※知的に理解が苦手な方は③

つまり、テストで点数が低くなるのは、問題を「読んで」答えなければならないからで

もし問題を「聞いて」答える(書かずに)ことができれば、自分の考えを示すということは可能なことが多いとのことです。

脱線:LDだった、トム・クルーズさん

台本の記憶の仕方は?

トム・クルーズ自身は、アルファベットの「b」と「d」の見分けがつかず、読み書きができなかったという。

これを克服するまで、母親やアシスタントが台本を読んでそれを聞き、セリフを暗記して映画撮影にのぞんでいた

そうです。

対策の現状とこれから

LDに対する支援としては大きく2つあります。

A)読み書きできるようにする支援
(苦手な力を伸ばす)

B)読み書き補助・代替する支援
 (苦手な部分を代わりに何かで補う)

僕は特別支援教育の世界に来て、発達障害の困りごとに関する支援としては

B)が圧倒的に多いと感じていました。

しかし、LDに関しては異なるようで

A)こうすればよくなる!という情報が多いとのことです。

講師の河野さんが例えていました。

「目が悪い時にどうするか。

視力を回復する努力する人よりも、補う人=メガネかける人がほとんど。」

 

確かにそうですよね。

何でも努力で伸ばすのでなくて、便利な解消ツールがあればそれ使おうよ。

これは僕のずっとやってきているリハビリテーション分野でも同じだなと感じます。

伸ばすか補うか。それを支援者の思い・知識優先で決まらない主体者1stが支援が拡がっていきますように。

学ぶことの本質を思い出す

読み書きをすらすらすることが、学ぶことなのでしょうか?

世の中の色々なことを知り、自分の頭で考えていくことが大切なのではないでしょうか?

たまたまその手段として、文字を使うことが主流だともいえます。

文字を使うことが多いから、スタートで読み書きを土台として学び、その正確さ、スピードを向上させようとトレーニングします。

 

視覚のない方の点字、肢体不自由な方の代替手段のように、わかりやすいハンディだと、他の手段を検討しやすいです。

LDは、もしかすると最も見えにくいハンディかもしれません。

別に暴れる訳でもないし、音読で目立つくらい。

でも、音読で気づいたら、そこから学ぶ意欲をなくさないよう、支援されるのが当たり前な社会に1歩でも近づくといいなと思います。

テクノロジーの発達・普及による恩恵をもっと広げていく必要性を感じました。

NHKでもとりあげられたみたいです。

 

読みの苦手な子に対する支援あれこれについては、こちらをご覧ください。

 

 

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